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高湯よもやま話
高湯温泉の歴史や出来事など…
高湯温泉 冬の日の安達屋旅館
2016/02/09 | 永山博昭
冬晴れの安達屋旅館、14時のチェックインの時間を目指してお客様が集まりだす。道路向かいの共同浴場あったか湯にて小休止しながら時間をつぶす方もおり、チェックアウトの翌11時までの21時間の滞在時間をを十分に楽しもうとしている方々である。季節によっては3食付き24時間プランも企画しており、2泊とは違った寛ぎを提供している宿でもある。
玄関入り口左側には深山から引き水した手水がある。出迎えのふくら雀の気配りが嬉しい。水源は高湯の水道水と同じく天戸川水系徳沢、水道取水口より下流で取水している。古地図にはトクサ沢と記載されており、はたして昔はトクサが自生していたのかは定かではない。
最源流はスカイライン不動沢橋そばの通称水飲み場より沢通しに遡行して1時間、根曲竹の根元から水が噴き出ている。その上流は枯れ沢で石がゴロゴロしているだけ。まさに吾妻山の水が初めて地下から湧き出る一滴である。もっとも穴から噴き出る水は大量で、噴き出た最初の水溜まりは岩魚の魚止めでもあった。
玄関を入ると左がフロント、右が大きな囲炉裏端である。ここでウエルカムドリンクをいただきながら宿帳を記入する。とても落ち着く居心地の良い場所であり、数組のチェックイン客が重なっても待ち時間は気にならない。また奥の小ロビーでは食後のデザートをここで取る方もあり、静かに流れるジャズは会話の妨げにはならない寛ぎの場所である。
安達屋は外観からは想像できない風呂を7つ所有しており、その魅力を満喫するには宿泊しなくては分かっていただけない宿であろう。日帰り入浴は10時半より受付13時で終了。この宿の本領はその後の宿泊者を対象に始まる。
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