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高湯温泉

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高湯よもやま話

高湯温泉の歴史や出来事など…

旧米沢街道 李平宿へ至る高湯ミドルルート

2022/04/03 | 永山博昭

高湯温泉には地区内で唯一の温泉水が流れ込んでいない沢「目洗い川(メアライガワ)」のあるダム公園がある。温泉水で痛めた目を洗い流したのが由来名であろうか、昔は上水として引水されていた沢である。

岩魚が生息していたのだが、釣りきられて姿はない。大きく育った親魚の産卵が小沢ながらも循環していたのだが、清水屋が廃業してから見張り役がいなくなり、釣り人が集中して入渓したようである。保護育成中の看板がとても残念である。


この沢沿いに旧米沢街道の宿場町「李平(スモモダイラ)宿」へ通じるミドルルートがあった。高湯温泉PR動画「源泉への誘い(いざない)」の歴史こぼれ話にある、米沢藩兵が土湯温泉~ヌル湯温泉~高湯温泉と火をつけながら撤退した道である。

現在は車道などはなく、江戸時代の徒歩と馬による踏み道で、吾妻高原牧場が開発される前まで道は残っていた。土湯~ヌル湯道も同様に、佐原パイロット地区の開発により道は消えた。
地形図を見ると実に合理的な道で、ふもとに降りることなく温泉地を結び、会津に至る現在の115号街道と旧米沢街道を結ぶショートカット道である。

現在は李平宿跡の付近に石畳跡や宿場町跡、林の中には旧街道跡とともに石仏や石塔が残り、当時の面影を残している。

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