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高湯よもやま話
高湯温泉の歴史や出来事など…
高湯温泉~源泉かけ流し宣言・全国温泉地サミット参加
2010/07/04 | 永山博昭
こんにちは、第6回源泉かけ流し宣言・全国温泉地サミットに参加してまいりました。会場の奈良県十津川村は、果てしなく遠い所でした。
こころざしあって合併をせず、村を維持してきたという地域だけあって、なかなか興味深い旅となりました。
朝8時頃に高湯を出発して順調に進行していたのですが、羽田発の飛行機が南紀白浜空港に着陸できず、関西空港に降りました。白浜温泉が見えるところまで下降したのですが、雲が低くて安全な着陸が不可能とのことでした。
関空まで10分余計に飛行、そしてJR電車を乗り継ぎ特急黒潮で和歌山県を目指す、白浜まで戻るのに2時間半かかりました。その後レンタカーで夜道を2時間運転、そして十津川村の村営ホテルに着いたのは9時半…福島から13時間かかったわけです。
翌朝に周囲を見回したらすり鉢状の谷底にいました。周りの山々は標高が1千メートル以上、平らな土地がありません。それでも急峻な斜面に植林してありまして、谷から頂上まで…先人の苦労が偲ばれます。この村は日本一面積が広い村だとかで、その98パーセントが森林。平坦地がほとんど無いという事は、耕作地が無いという事でもあり、昔は年貢が免除されていたという免租地でありました。
「日本の里100選」に選定されている「果無集落」に足を運びましたが、山々を一望出来る斜面にはりついている僅かな畑は、大切に手入れされていました。それでも学校の敷地は一等地である場所に広く取ってあり、学習の場と子供達を大切にしている地域の気持ちは強く伝わりました。
十津川温泉の湯はさすがに本物の源泉かけ流しで、大変良かったです。私は会議などの出張で機会があれば必ずそこの風呂を確認しますが、ここの湯はヌメリのある優しい肌触りでした。入浴しやすい湯は、私にしては珍しく朝晩3回も入浴しました。
源泉と給湯方法を従業員に聞きましたら、1.6キロ先の自噴源泉2箇所から引き湯して樽で混合させ、尾根を越すので引湯には動力を使用している。源泉が71度と高温なので、送湯管を湧き水のタンク中を通して熱交換で冷ましている、という説明でした。湧き水があるのならば加水が温度調整として簡単な方法なのですが、それをしないのが源泉かけ流しです。
全国温泉サミットでは「源泉かけ流し宣言」をしている地区6温泉地から参加し、勉強会やパネルディスカッションを行いましたが、共通の意識で地域づくりをしている方々ですので、意思の疎通が良く、大変に勉強になりました。情報交歓会では100人以上の参加があり、地域上げての歓迎が嬉しかったです。
高湯温泉も宣言地であるので、いずれはサミット開催地となるのであろうな、と先の不安も抱えながら帰福した次第でありますが、特徴ある温泉地として、これからの進むべき方向を再確認したサミット参加となりました。
高湯温泉の源泉かけ流し宣言
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